by NY金魚
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今日は大仰にせず、ごく短くコメントだけにして、いわゆるフツーのブログに近づきます。
63年前、広島市におられて被爆された25万人以上のかたがたのご冥福をこころからお祈りいたします。今年も日本時間の8月6日午前8時15分には、帰宅のためNYCの地下鉄のなかにいたのですが、とりあえず満員の座席の隅っこで、ヒロシマにおられるみなさまと同調したつもりになって、ひとり黙祷をしていました。 人類が行なった最大の無差別大量殺人、その場にいた14万の人びとを一瞬にして葬り去った行為は、全地球人類がこれからも決して許してはなりません。 今朝の毎日新聞にはこの原爆開発計画に携わった女性科学者、ジョアン・ヒントンさん(86)が初来日し、広島を訪れた記事がでていました。数十万人の命を一瞬で奪った科学に絶望して米国を離れ、中国へ渡って60年。科学者であることを捨てて内モンゴルで酪農に従事したのですが、苦悩がなくなることはなかったそうです。「自分がつくったものがどんな結果をもたらすのか。それを考えず、純粋な科学者であったことに罪を感じている」と強い贖罪の念から、広島訪問をかねて望んでおられたそうです。 原爆製造に参加したアメリカ人にもこのように繊細な気持をもったひとがいたことに、アメリカに住んでいる僕は少しだけこころが安定にむかいます。しかしかの女がいくら贖罪しても25万人の命は戻らないし、いまだに苦しまれている方たちも決して楽にはならないでしょう。 やはりだれが悪いのでもない、大戦争をひき起したそのときのみんなの意識が狂っていたとしかいいようがありません。そしてそのことをみんなが言いつづけている現代にあっても、世界中に個数にして2万発、その威力は広島型原爆のなんと40万発分、という信じられない量の核爆弾が存在し、戦争はまったく止まることを知らずにつづけられています。人類の意識とやらは狂いっぱなしでもう正常には戻らないのでしょうか。それともこんな殺戮ごっこがもともともっていた正常な意識だとでもいうのでしょうか。 今日の空を見上げれば25万の精霊が舞っています。全員がうんざりした表情で「まだ戦争をつづけてるのか、もういい加減にしないと人類はホントに絶滅するぞ!」と叫びつづけているようです。 せめてヒロシマ(6日)とナガサキ(9日)が被害にあった4日のあいだだけでも、同志の方たちとともにそれぞれできるだけ頻繁にお祈りをつづけたいと思います。特定の宗教に入信しているわけではないけれど、祈ることによって天とのコミットメントが最低限度できるような気がするのです。 仕事が終わってふと今日が原爆の日ということに気がついて、ジャパンソサエティーとかをのぞいてみましたが、どこにもイヴェントなどありませんでした。それでもこの週末には、NY仏教会でセレモニーがあります。どこにでも行って気持を整理できればと思っています。おっとここで当日の重大な情報ミス。浄土真宗NY仏教会では原爆投下時間にあわせてユニバーサル・ピース・デイとして平和行進を含めた大イヴェントがありました。最近臨済禅に凝っていたのでしばらく足が遠のいていました。中垣住職、ごめんなさい。 この冬に僕が観たスティーヴン・オカザキの「ヒロシマナガサキ」(WHITE LIGHT/BLACK RAIN)についてのエッセイ「地獄を見た語り部たち」。例によってとても長いんだけど、まだ読んでいただいていないひとにぜひ、と思ってこの稿を組みました。アメリカの日系人発のこの秀作映画を、日本で今日の原爆の日に上映するのは兵庫県の1カ所だけだそうです。アメリカ人のなかでも反核の意識が高まっているのに、いちばんのメッセージを発すべき国からのこの映画に対する声が小さいのはとてもつらいことです。 この映画の冒頭に、シブヤShibuyaで若者たちにインタヴューするシーンがありました。「1945年8月6日に何が起ったか知っていますか?」。だれひとりとして答えられませんでした。「関東大震災じゃないかな?」と当てずっぽうのクイズのように答えた若者もいました。オカザキ監督は、ショックだったけれどこれも現代日本からのメッセージだから映像に入れた、と語られています。 ただ僕はいまだに、この監督の質問がちょっとイジワルだったのではないか、と思っています。「ヒロシマに原爆が落とされたのを知っていますか」と訊けば、全員がイエスと答えるのは当然ですよね。いまの日本の若い人たちのことを、少なくともそこまでは信じています。 NYタイムズには、今日のヒロシマの原爆の日式典のことが冷静に書かれています。そして世界最高の平和憲法をもっているはずの日本が、アメリカに同調して2004年から2年以上、イラクに500人の自衛隊(軍隊)を送りつづけてきたことも。人数が少なければとか、非戦闘行為とか、給油だけとか言っても全世界のひとは(アメリカを含めて)まったく認めていないということです。まず戦争に協力しながら平和を誓うことの矛盾から脱却しなくては、何のちからにもなりません。 エッセイのくり返しになりますが、この映画にも登場されている被爆者のひとり、在米の笹森恵子さんの英語のことばをもう一度綴ってこの小文を終わりにしたいと思います。 — どうか戦争をしないでほしい。他国に兵士を送らないでほしい。みんなが戦争のない世界を友だちといっしょに語り合えば、その話はエコーとなって全世界に響く。みんなが手を取り合って反戦を唱えば、そういう世界が生まれる。アメリカはすばらしい、ちからのある国だから、アメリカ人が立ち上がれば、地球に住むみんなは必ずついてきます。 今回は、このことばのなかの「アメリカ」という国名を「日本」に、「アメリカ人」を「日本人」に変えて、もう一度われわれのこころの故郷・ヒロシマ発信のメッセージを、笹森さんのこころといっしょにリプライ・メイルしたいと思います。 ブログ・ANT-Hiroshimaさんの追加情報 : 映画「ヒロシマナガサキ」水上シネマは終わりましたが、関連イベントとして、広島平和記念資料館で上映会が行われます。 *日時:8月9(土)・10(日)各日 14時20分~ *会場:平和記念資料館東館地下1階 メモリアルホール *入場料:無料 ほかに、長崎原爆資料館ホール 2008年8月9日 13:00と15:00から。 03−5343−3101 北海道 教育文化会館・小ホール 8月16日 第1部10:00〜12:45/第2部13:30〜16:15 お問合わせ: 札幌市コールセンター 011-222-4894
by nyckingyo
| 2008-08-06 13:43
| 地球号の光と影
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